ギターの奏法
右手の奏法
クラシックギターは右手の親指(p)、人差し指( i ),中指(m)、薬指(a)の四本で弦を弾いて音楽を奏でるのですがその奏法には二種類があります。
◆アポヤンド奏法
アポヤンドとはスペイン語で『寄りかかる』という意味で、弾いた指が上の弦に止まる奏法です。例えば、i の指で 1 弦を弾くと 2 弦に当たって止まるという訳です。
主に旋律(メロディ)に用いられ柔らかい音で,ゆったりと弾くときに適しています。
◆アルアイレ奏法
アルアイレとはスペイン語で『空中に』という意味で、弾いた指が上の弦で止まらないで空中で静止する奏法です。
主にアルペジョや和音に用いられ切れのある音で、速く弾くときに適しています。
アポヤンド奏法で弾いた弦を横から見てみると、右図のように斜めの方向に振動しています。
アルアイレでもしっかりとした深い音を出すためにはアポヤンドに近い方向に振動させる必要があるのです。
アルアイレの弦の振動も、少し表面板に近づいたところから開始させなければなりません。そのためには指頭(指先)で弦を押し込むしかないのです。爪だけで弾くと弦は垂直方向に振動し、うすっぺらな音になってしまいます。指頭で押し込み、弦の反発力を利用して爪を上方向に外すという感覚で弾くと深く力強い音になります。
弦が最初に接触するのは指頭であり、そのあと爪に抜けていきます。指頭の理想の形は上図で、下図は良くない形ですが弦を押す奏法を続けていると次第に理想形に変化していきます。
爪の成形
昔は爪で弾かない奏法もありましたが、現在では爪を伸ばして
弾く奏法が一般的です。
◆爪の削り方
まずグッズをそろえます。
・ 金やすり
・ マッチ箱
・ 耐水ペーパー(800~1200番)
ホームセンタで1枚100円ほどで売ってます。
使いやすい大きさにカットします。
最初に金やすりで指先の円弧に沿って全体の形を整えます。両側は引っ掛るので削り落とします。
爪は手の平側に曲がりながら伸びてきますので、そのまま弾くと引っ掛ってしまいます。
横から見て削り面が直線になるように削ります。
手の平から見て1mmほど爪が出ていること、指先の円弧に沿うように形作ることです。
次にマッチ箱を台座にして、800~1200番のサンドペーパーでバリやざらつきをきれいに取ります。
あまり先が尖りすぎると欠けやすくなります。さらに使い古しのペーパーで仕上げをして完了です。